お知らせ
2024/06/03
リザプロ株式会社(本社:東京都新宿区、代表:孫辰洋)の代表取締役 孫辰洋、事業統括 相佐優斗は、2024年3月28日、3月29日に福島県双葉郡にて、福島現地調査プログラムを開催しました。当日は東京大学医学部出身であり、福島県立医科大学放射線健康管理学講座主任の坪倉正治氏他3名程度の講師が参加しました。東日本大震災・原子力災害伝承館を訪れて震災当時の状況を学習した他、その後現地のNPO法人や企業を訪れ、東日本大震災後の福島県の現状を多角的な視点から学習しました。
・プログラムの内容(一部)
13年前の3月11日、何が起こったのか? 〜現実に直接向き合おう!〜
まずは東日本大震災・原子力災害伝承館(以下、伝承館)に足を運び、展覧員の案内のもと震災当時何が起こったのかを学習しました。語り部講座では震災で当時被災した方のお話を聞き、知識のインプットおよび震災を自分の生活と地続きのものとして考える機会を設けました。「夜、家があるのに明かりがない」「大切な家族と3日以上全く連絡が取れない」といった話に高校生は耳を傾けました。その後の移動で高校生らは、帰宅困難区域と書かれたバリケードが両脇にある道を訪れました。現地で活動を続ける坪倉正治氏の話にも耳を傾けながら、各々が1日目の活動の中で感じた報道と現実のギャップを言語化しました。
復興に向けて 〜異なる視点を踏まえて〜
2日目に高校生らは、NPO法人JINと浅野撚糸株式会社の2つの事業所を訪問しました。NPO法人JINの訪問では、復興助成金に否定的な立場で活動し続ける立場の意見を聞いた一方、浅野撚糸株式会社では助成金を用いて雇用を生み出すという異なる立場の意見を聞きました。同じ復興に向けて取り組んでいるものの、視点が異なる2団体との交流は、生徒の考えに大きな影響を与えました。
「自分たちにできることは何か?」という視点で、プログラムの最後には1人1人、実現していきたい社会を考えてもらい、その実現に向けてできることをプレゼンしました。
・実際に参加した生徒様の声
高校生の時から日経新聞を購読し、質の高い情報に触れてきたと思っていた。ただ参加してみると、福島の現状は全く知らなかったことがわかった。本来知るべき情報が知られていない。(高校3年生 )
人との繋がりが幸せを生むはずになのに、それがないから復興からも遠ざかっている。私にできることはこれを周りに伝えることだと思った。(高校2年生 )
震災当時はまだ幼稚園や保育園に通っていた高校生。震災の節目となる毎年の3月11日のニュースを通して聞いてきた情報と、実際に訪れ自分の目で見た事実との違いを目の当たりにしました。地域住民の方と実際に触れ合う場面では、震災からの復興や風評被害、復興助成金への考え方などで複数の意見対立があることを学習しました。高校生にとっては、共に復興という目的があるのにも関わらず、異なる視点を持つ人々と触れる機会となりました。この課外活動の最大のテーマは「百聞は一見にしかず」。高校生が福島の現状について向き合う課外活動でした。
今後も、学校ではできない『主体性を育む教育』『世の中の現状に向き合うプログラム』を行って欲しいという要望のある団体と協働し、プログラムや情報の発信を行っていきます。